幸せな生活を支えるストックの健全さを持続させる

ひとストック

社会の持続可能性の基本は人になります。健康に生活する人があってこその社会です。
このために、ひとを育て次の世代が十分に育つように、出産・育児環境を整えること、教育サービスを充実させることが必要です。また、医療・介護サービスを確保することはもとより、病気にならずに元気で暮らせるようにして、医療費や社会保障費の増大を可能な限り押さえることが求められます。

しぜんストック

自然の手入れを怠るとその機能が低下し、生態系サービスが減少してしまいます。人工林、水田など人手が入った自然は、継続的にケアをしていく必要があります。また、化石燃料や鉱物資源は、自然資源ストックを切り崩して使う資源です。一方再生可能エネルギーや生物資源はうまく利用すれば持続的に使っていくことができます。
自然の手入れを十分に行い、枯渇性資源を持続可能な再生可能資源に切り替えていくことが必要です。

ものストック

すでに公共部門においては、建築物やさまざまなインフラの維持管理が大きな課題となっています。
今後のものづくりにあたっては、作りっぱなしにすることなく、人工物の使用中のエネルギー消費・修理や、ライフサイクルの最後の廃棄・リサイクルまで考えた設計を行うことが必要です。また、すでに作られた人工資本が今後徐々に余っていきます。
これらを有効活用するシェアリングビジネスなどが発達していくことが求められます。

しくみストック

人と人のつながり・協力関係を生み出すためには、みんなで協力してケアし、なしとげる対象をつくることが重要です。また賑わいを生み出すようなまちの設計や、まちの規模をコンパクトに維持するための工夫も必要となります。さらに、さまざまな資本ストックの維持管理を行う産業部門を「持続部門」と呼びますが、地域の自治体やNPOは、それを主体的に育成する役割を負います。